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近代化とは、利口で・・・・


" 近代化 "とは、利口で、正確で、ゆとりがないということらしい。


寛容とか、即興とか、想像力などというものは追放されるらしい。


『ずばり東京』より

孤独に耐えられないた・・・


孤独に耐えられないために結婚を選ぶのなら、フランス人のいう、オムレツをつくるためには卵を割らねばならない、という諺にあうが、


それならば、オムレツをつくったあとでそれが不出来なためにいわれもなく卵をののしってさびしくなるということも同時にあるのではないだろうか。


『夏の闇』
より

一本のタバコの吸いか・・・


一本のタバコの吸いかたに無数の方法があるものだ。


薬をのむように吸う人もいるし、アメをしゃぶるように吸う人もいる。

撫でるようにして吸う人もいるし、いたぶるようにして吸う人もいる。

いちばん品がわるいのは吸っていると知らないで吸っている人である。

あれはそばで見ている人のタバコまでまずくしてしう。


『地球はグラスのふちを回る』
より

人間、何にでも慣れら・・・


人間、何にでも慣れられるのであって、明けても暮れてもハンバーガーばかり食べていると、そのうち奇妙な魅力をおぼえるようになる。


ふとしたはずみにうまいと感ずる一瞬があって、オヤと思ったりする。

そんなことが起こるようになるのである。

味覚は芸術なのだ。

してみれば、拘束と抑圧において発達する原理なのである。


『もっと遠く!』より

暴君、暴政、抑圧、格・・・


暴君、暴政、抑圧、格差などがあるとそのあとできまって料理が発達して美女が生まれるという奇現象が人類史にはある。



『最後の晩餐』
より

『罪と罰』の説くとこ・・・


『罪と罰』の説くところによると犯罪者はかならず現場へもどるそうである。


それとおなじで、釣師はかならず一度釣れた場所へもどる。


『フィッシュ・オン』
より

ピタゴラスやコペルニ・・・


ピタゴラスやコペルニクスの時代にタバコがあったら、彼らはきっとグラン・フュムゥル(愛煙家)だったにちがいない。


そして、彼らの定理や洞察を煙のなかからつかみだしてみせたにちがいない。


『地球はグラスのふちを回る』
より

釣師のなかには山師と・・・


釣師のなかには山師と海師がいるな。


山師のなかには孤独な芸術家が、海師のなかには孤独な権力者が棲んでいる。


『悠々として急げ』より

私はポルノは社会に影・・・


私はポルノは社会に影響をあたえるものではないと思っている。


それは大人の童話である。


『開口閉口』
より

命日

1989年の今日(12月9日)、食道腫瘍に肺炎を併発し逝く。

享年58歳。

男に告白されることが・・・


男に告白されることが、ときには女に告白されるよりもなまなましく異様な、


御し難いまでの肉感にみちていることがあるのにお気づきだろうか。


『声の狩人』より

作家の親友は作家では・・・


作家の親友は作家ではなくて、泥棒、詐欺師、刑事、医者、弁護士、娼婦、実業家、水夫、ヒッピー、総会屋、その他何でも、作家以外の職業であるほうが、はるかに栄養豊富になれる。


新鮮さを覚えるし、好奇心がわき、謎を感じる。

それが何よりも貴重なのである。


『白いページ』より

釣師をさしてホラ吹き・・・


釣師をさしてホラ吹きだというよくある批評はネコをさしてニャオーといって鳴くという程度の指摘にすぎず、精神の貧困もいいところである。


よしんば釣師があきらかにホラと判別できるホラを吹いたところで、やっぱりその批評は貧困である。


『フィッシュ・オン』
より

女はニンシンしたらえ・・・


女はニンシンしたらええ顔になる。


アノときはけだものくさい顔になる。

ニンシンしたときの顔だけ女はええ。

見てみイ。

ルネッサンス期の女の顔はみんなニンシン女の顔やで。

『受胎告知』もそうやデ。


『青い月曜日』より