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焼跡ほど清潔さで私を・・・


焼跡ほど清潔さで私を魅するものはなかった。

それは巨大で徹底的な意志の容赦ない通過の跡であり、痛快に快かった。

人びとの悲嘆、懊悩は私にはほとんど訴えてくることがなかった。

私はこの痛烈さのほかに自分をゆるがす自然美を知らなかった。


『青い月曜日』より

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